タゲリ
Northern lapwing

タゲリ
科名
チドリ科
その他の名前
田鳧、田計里
英名:[Northern lapwing]
学名:[Vanellus vanellus]
分布
タゲリはユーラシア大陸の広い範囲で繁殖し、ヨーロッパやインド北西部、アフリカ大陸の北部などに南下して越冬します。
日本国内においては本州以南の地域で冬鳥として渡来します。また、稀に国内での繁殖も記録されています。
大きさ
体長:32cm
羽色
タゲリは雌雄で羽色が似ています。
渡り
タゲリは渡りを行います。
生息地
タゲリは草地や木の疎らに生えた草原、農耕地、水田、川、畑、干潟、淡水の湿地や沼地など実に様々な場所に生息しています。
解説
タゲリは頭頂部の後ろ辺りからほっそりとした黒い冠羽が斜め上方向に向かって長く伸びている事が大きな特徴となっている鳥で、夏羽の個体はクチバシの下から喉にかけての部分が黒くなっていますが、冬羽の個体はこの部分が白くなっています。
また、同じ夏羽の個体でもメスの個体の方がオスの個体よりも喉の部分がやや白っぽいという違いがあります。

タゲリは背の低い牧草地で走り回りながら地面を叩いて昆虫やミミズなどの無脊椎動物を地表におびき出してからついばんで食べている事が多く、春になると縄張り内で騒々しく鳴きながら、宙返りのディスプレイ飛行している姿を見る事ができます。
また、繁殖期になると群れで暮らすようになり、タゲリは渡り鳥である事から冬になると湿度が高くて気候の良い地域へと一斉に移動します。

巣は草原の中の地面を足で掘って体を押し付ける事によってなじませた窪みを利用し、近くにある植物の茎や草などを集めて内側に敷きます。

尚、同属のケリはタゲリよりもやや体が大きく、特徴的な冠羽もありません。